
「グループホームという言葉は聞くけれど、具体的にどんな場所なのかイメージが湧かない……」 「入居するにはどんな条件が必要なの?」
このようにお悩みではないでしょうか。 実際にご家族やご自身が支援を必要とする状況になるまで、詳しい内容を知る機会は少ないものです。
本記事では、グループホームの基本的な定義から、「高齢者向け」と「障害者向け」の違い、気になる費用、入居条件までを網羅的に解説します。住まい選びの第一歩として、ぜひお役立てください。
【30秒でわかる】グループホームの要点サマリー
- グループホームとは: 障害者や認知症高齢者が、専門スタッフの支援を受けながら少人数(5〜9名程度)で共同生活を送る「住まい」です。
- 種類の違い: 主に「認知症高齢者向け」と「障害者向け」の2種類があり、入居条件や適用される制度が異なります。
- 費用感: 家賃や食費などの「実費」+「介護・福祉サービス費」がかかります。障害者向けには家賃補助制度などがあります。

1. グループホームとは?
グループホームとは、「知的障害者や精神障害者、認知症高齢者などが専門スタッフの支援のもと集団で暮らす家」のことです。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット)
大きな施設というよりも、一般的なアパートや一戸建てを活用していることが多く、**「施設」というより「第2の我が家」**に近い環境で生活できるのが特徴です。
5人〜9人程度の少人数単位(ユニット)で、食事の支度や掃除などを分担したり、スタッフのサポートを受けたりしながら、地域の中で自立した生活を目指します。
2. グループホームの種類と違い
「グループホーム=高齢者施設」というイメージを持つ方も多いですが、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
(1) 高齢者のグループホーム(認知症対応型共同生活介護)
軽度~中等度の認知症がある高齢者を対象とした住まいです。
1ユニット5~9人の少人数で共同生活を送り、認知症の進行を緩やかにし、残された能力(自立度)を維持・向上させることを目的としています。
(2) 障害者のグループホーム(共同生活援助)
知的障害、身体障害、精神障害、難病などがある方が対象です。
世話人や生活支援員から、食事や入浴、健康管理、金銭管理などのサポートを受けながら地域で暮らします。アパートタイプや一戸建てタイプなど、建物形態も様々です。
(3) 共生型グループホーム
近年注目されている、高齢者と障害者が同じ場所で共に暮らす新しい形態です。
年齢や障害の有無にかかわらず、お互いの得意なことで助け合い、地域社会とのつながりを保ちながら暮らす「地域共生社会」の実現を目指しています。
3. 【比較表】入居条件の違い
高齢者向けと障害者向けでは、根拠となる法律や入居条件が異なります。
| 項目 | 高齢者向けグループホーム | 障害者向けグループホーム |
| 正式名称 | 認知症対応型共同生活介護 | 共同生活援助 |
| 根拠法 | 介護保険法 | 障害者総合支援法 |
| 年齢 | 原則 65歳以上 <small>※特定疾病がある場合は40歳~</small> | 原則 18歳以上 <small>※身体障害は65歳未満(例外あり)</small> |
| 居住地 | 住民票がある地域のみ <small>(地域密着型サービスのため)</small> | 全国どこの施設でも利用可能 |
| 主な要件 | ・要支援2 または 要介護1以上 ・医師による認知症の診断があること | ・障害者手帳または受給者証が必要 ・障害支援区分の認定を受けていること |
※高齢者グループホームは「地域密着型」のため、原則として施設がある市区町村に住んでいる人が対象ですが、例外的に他市区町村からの入居が認められる場合もあります。
4. グループホームの費用感と相場
「毎月いくらかかるの?」「年金で払えるの?」といったお金の不安はもっともな悩みです。
費用は**「①初期費用」と「②月額費用」**の2つに分けて考える必要があります。
(1) 高齢者グループホームの費用
- 初期費用(入居一時金): 0円~数百万まで幅広いです。近年は0円の施設も増えていますが、相場は10万~20万円程度。退去時に清掃費などを引いて返還されることが一般的です。
- 月額費用:15万~20万円程度
- 家賃・生活費: 家賃、食費、光熱費、日用品費など(全額自己負担)
- 介護サービス費: 要介護度に応じた1〜3割負担
(2) 障害者向けグループホームの費用
- 初期費用: 高齢者向けに比べると、敷金・礼金がかからない、または安価(数万円程度)なケースが多いです。
- 月額費用:6万~10万円程度(家賃補助適用後)
- 障害福祉サービス利用料: 所得に応じて0円〜37,200円の上限あり(多くの利用者が無料または低額です)
- 家賃・生活費: 実費負担ですが、障害者向けには**「特定障害者特別給付費(月額1万円)」**という家賃補助制度があります(※自治体独自の追加補助がある場合も)。
費用のポイント:サービス加算について
基本料金に加え、手厚い体制をとっている施設では「加算」がかかります。
- 夜間支援体制加算: 夜勤スタッフを配置している
- 看取り介護加算: 看取り(ターミナルケア)を行っているこれらが充実している施設は安心感が高い分、費用も少し高くなります。

5. 障害者向けグループホームの種類(サービス形態)
障害者向けグループホームは、サポートの度合いによってさらに3つのタイプに分かれます。
介護サービス包括型
スタッフが生活支援に加え、食事・入浴・排泄などの介護も行います。最も一般的なタイプで、軽度~重度まで幅広く対応しています。
外部サービス利用型
施設のスタッフは家事や相談業務をメインに行い、身体介護は外部のヘルパー(訪問介護事業所)に委託します。自立度が高い方向けです。
日中サービス支援型
24時間の支援体制があり、日中も施設内で過ごすことができます。重度の障害がある方や高齢化した障害者の方に適しています。
6. 知っておきたい「65歳の壁」とは?
障害者向けグループホームを検討する際、注意が必要なのが**「65歳の壁」**問題です。
「介護保険優先の原則」による転居リスク
法律上、65歳になると「障害福祉サービス」よりも「介護保険サービス」の利用が優先されます(障害者総合支援法 第7条)。
そのため、65歳を迎えた途端に、障害者グループホーム(障害福祉)から、高齢者施設(介護保険)への転居を促されたり、自己負担額が増えたりするケースがあります。これが「65歳の壁」です。
対策と現状
- 継続利用の特例: 65歳になる前から障害者グループホームを利用している場合、65歳を超えてもそのまま住み続けられるケースが増えています。
- 共生型サービスの活用: 高齢になっても移動しなくて済むよう、共生型への移行が進んでいます。
※身体障害者の方で、将来的にグループホーム入居を考えている場合は、65歳になる前に利用を開始するか、自治体の窓口で早めに相談することをおすすめします。
まとめ
グループホームは、支援が必要になっても「住み慣れた地域で、自分らしく暮らす」ための大切な選択肢です。
- 高齢者向け: 認知症ケアに特化し、地域密着で暮らす。
- 障害者向け: 障害特性に合わせたサポートを受けながら自立を目指す。
費用や条件は施設ごとに大きく異なります。まずはポータルサイトで地域の施設を検索し、見学や体験入居をしてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
自分にあう費用感の障害者グループホームの探し方は?
ここまで読んでいただき、障害者グループホームの費用や補助制度について知ることができたかと思います。
でも、いざ自分でサービスを探そうと思っても大変ですよね。おすすめの探し方を紹介しますので、順番に見ていきましょう。
WAM NET「障害福祉サービス等情報公表検索サイト」で検索する
公的サービスのワムネットが運営する「障害福祉サービス等情報公表検索サイト」で、住所や事業所名からご自身に合ったサービスを検索することができます。
WAM NET「障害福祉サービス等情報公表検索サイト」
障害福祉サービスの検索サービス「フクシー」で探す
民間が運営する障害福祉サービス事業所検索サイトでも、障害者グループホームを探すことができます。
見やすいサイト設計はもちろん、施設内の写真やスタッフの声などの公的機関のサービスだけでは得られない特別な情報も公開されています。
施設の担当者が自ら情報を載せているため信頼できる情報が集まるサイト設計となっており、わざわざ施設に出向かなくても知りたい情報がわかるので、ミスマッチが少なく障害者グループホームを見つけることができます。


